真の「自由」とは何か、あえて結論から言いましょう。
「自由」とは、「限られた選択肢の中から、自分でよく考えて決断すること」です。
ここで一番大事なのは、「自分でよく考えて」という部分です。「自由」とは「自らに由る」ということですから、他人に命令されたり、他人の真似をしていたのでは「自由」とは言えません。
しかし、この定義の前半の「限られた選択肢の中から」という部分も、おそらく納得しがたいところだと思いますので、ここから論じたいと思います。
私たちの持っているお金は限られていますし、能力にも限界がありますから、何をするときでも、おのずと選択肢は限られます。
例えば「ゴールデンウィークは旅行をしよう」と思ったとします。経済的に余裕があれば、ヨーロッパ一周や豪華客船に乗ることもできますが、そんな人はごく一部でしょう。自分の懐と相談して、温泉一泊くらいにするか、近くの公園で妥協するか、決めなければなりません。お金があれば、それだけ選択肢も増えますが、どんな富豪でも、火星旅行はできませんし、死ぬまで自家用ジェットで豪遊することもできないでしょう。
入りたい大学や会社があっても、要求される能力がなければ入れませんし、生涯を懸けたい仕事が見つかっても、誰でも好きな仕事をさせてもらえるほど社会は甘くありません。
買い物をするときも、何をするときも、私たちの選択肢は限られています。だから「不自由だ」と感じるのでしょう。
その不満に耐えられず、もっと好きなところに旅行がしたいという人は、収入を増やす努力をしますし、今は無理でも、どうしても入りたい大学のある受験生は、必死に勉強をします。たしかに収入や能力が増せば、選択肢も増します。
しかし「選択肢」が増えることと、「自由」が増えることとは、全く違います。この認識が、真の「自由」を知る第一歩です。