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1部【第1章①】自分の人生は自分で決める

 この本のテーマは、「自由に生きること」です。

「自由」と聞くと、「他人に邪魔されることなく、自分の思った通りのことをすること」だと思われがちですが、それはただの「わがまま」であり、絶大な権力や能力がない限り実現不可能な幻です。
 ところが、この「わがまま」と「自由」を混同している人が、少なくありません。わがままを押し通して、〝ニセの自由〟を得ようとしているのです。そんな人は、やがて必ず壁にぶつかるでしょう。

 本書では、本当の自由とは何かを考えたいと思います。自由の意味を正しく知れば、誰でも自由に生きることができます。

 自由に生きる第一歩は、自分の人生は自分で考える、ということです。親や先生に決められた道を黙々と進んだり、他人の命令や希望に従うだけでは、「自由」とは言えません。
「自由」とは「自らに由る」ということですから、自分が何をするかは自分で考えることが大前提です。
 もちろん、自分が選んだ行動なら、何でもやってよいということではありません。「先のことはどうでもいいから、今、欲しい物は全部カードで買ってしまえ」とか、「何もかもイヤになったから、人を殺して自分も死のう」と思ったからといって、それを実行することは許されません。
 正しく考えず、間違った方向に突き進んだら、不幸になるだけでしょう。「自由」とは、「思った通り何でもすること」ではなく、「正しく考えて、自分の人生を自分で決めること」なのです。

 そこでまず、私たちは物事を正しく考えているのか、吟味してみましょう。実は、人間が「これは良い」「善だ」と思うことは、子孫を残すのに「都合が良い」だけの場合が多いのです。

1部【第1章②】人間はどこまで動物か

 およそ生きとし生ける物は、自分の子孫を増やすことに全力を尽くしています。人間以外の生物は、ただ子孫を残すために生きていると言っても、過言ではありません。
 人間の〝身体〟も、他の生物と同様に、子孫をできるだけ多く確実に残そうとするように出来ています。もちろん、私たちは設計通り動くだけの「ロボット」ではありません。人間は複雑な〝心〟を持っています。だから人間は、「子孫を残したい」という単純な衝動だけで行動することはありません。
 また、人間は高度な社会、文化の中で生活していますから、「心」は一層、複雑になります。人それぞれ、違った心を持っていますから、その人が何を目指すかも、多種多様になります。動物が生きる目的は、「子孫を残すこと」に限られますが、人間が生きる目標は十人十色です。家庭を生きがいとする人もいれば、社会に貢献することに命を懸ける人、スポーツの新記録樹立を目指す人、研究に身を捧げる人もいます。本能だけで動く動物と、高度な精神を持った人間とは、その点で全く異なります。

 しかし、人間も生物の一種であることに、変わりはありません。私たちの肉体にも、何としても子孫を残そうとする強烈な本能があります。心と身体は密接に結びついていますから、身体の影響を心は少なからず受けています。
 男性と女性では、身体の構造が違いますから、肉体と深い関係のある「心」も当然、男女で違ってきます。
 その違いに目を向けてみましょう。男性は男性の考え方、女性は女性の考え方を持っていますが、どちらが「正しい」のでしょうか。それとも、両者とも自分の都合で考えているだけでなのでしょうか。

1部【第1章③】男女の違いの根本原因

「まったく女ってヤツは」と男はぼやき、「どうして男の人って」と女性は嘆きます。
 男性と女性では、利害も考え方も一致しません。その違いを生み出す根本は、「子育て」にかかる労力の違いです。子育てにどれだけ投資するかは、男女で大きな差があります。妊娠した女性は、十か月にわたって胎児に栄養を与えるだけでなく、出産後も授乳を続けなければなりません。赤ん坊は夜中でも平気で泣き出しますから、母親は育児にかかりっきりです。
 女性に、これだけの苦労をしてもらうのですから、男性も当然、それ相当の苦労をしなければなりません。男に課せられた人生の大仕事は、そこまでして自分の子どもを生んでくれる女性を射止めることです。男性は、夫として選んでもらえるような、魅力的な人間になるよう、悪戦苦闘しなければなりません。

 では、モテる男の条件は何か。
 女性は男の、どこを見ているのでしょうか?

 ズバリ、男の価値は「地位」で決まります。

 だからこそ男は、他の男たちと競争して、少しでも地位を上げることに命を懸けるのです。男の関心は、まず出世にあります。男は地位の階段を上り詰めるという目的に一点集中し、邪魔する者は攻撃します。それがエスカレートすれば、殺人に発展します。男の特徴は「競争」が好きで、攻撃的なことです。また、何としても目的を果たそうという集中力があります。
 妻は、家庭を顧みず仕事に熱を上げる夫の無責任さに腹が立つかもしれません。しかし、男が地位にこだわるのは、元を正せば女性が男の地位にこだわるからです。なぜ男の地位が大事かといえば、権力や財力のある夫と暮らした方が、子どもを確実に育てることができるからです。

 男性は、力がなければモテないことを知っていますし、自分より金や地位のある男に妻が浮気をすることを恐れています。逆に権力があれば、複数の女性を手に入れることができます。だから男は、とにもかくにも地位を求め続けなければならないのです。

 一夫一妻制の国では、いくらお金があってもハーレムは作れないと思うかも知れませんが、そんなことはありません。経済力のある男性は、離婚した後、別の女性と結婚することによって、事実上の一夫多妻を可能にしています。離婚率が上がるということは、金持ちの男が、適齢期の女性と離婚や再婚をくり返して、独身男性が増えると言うことです。これ以上、社会を不安定にしないためにも、夫婦の愛を持続させましょう。そのためにも、男女の違いを知ることが有効です。

1部【第1章④】男も育児に頑張っています

 動物の世界では、基本的には雌が雄を選びます。雌は出産で苦労して、雄は雌に選んでもらうための競争で苦しむようになっているのです。それは人間も例外ではありません。女性は育児に苦労し、男は女性から選んでもらうために、競争に骨身を削ります。
 こう言うと、お父さんたちは「男だって子育てに参加しているよ! 生活費を稼いでいるし、家事も手伝っているし」と反論するかも知れません。たしかに、人間は、哺乳類の中で唯一、男性が子育てに莫大なエネルギーを費やす動物です。犬や猫の雄は、子どもが生まれても、子育てには参加しません。次に交尾する雌を探すだけです。彼らに比べたら、人間のパパは、相当頑張っています。(犬に勝っても嬉しくありませんが……)
 生まれてすぐ、ヨチヨチ歩き出す動物の子どもに比べて、人間の赤ん坊は、あまりにも無力な状態で生まれてきますので、夫婦が力を合わせなければ、無事に成長できません。だから人間の場合は、例外的に、男性も積極的に子育てにかかわるのです。そのおかげで、男も〝少し〟は、女性を選ぶことができます。だから女性も、男性のハートをつかむ努力をしています。

 男のハートをつかむポイントは?

 ズバリ、「若さ」です。

 男の価値は金で決まりますが、女性の価値は「若さ」で……とまでは言いませんが、女性の場合、一生のうちで出産可能な時期は、ごく限られています。だから男は、女性の「若さ」に徹底してこだわるのです。女性は年齢とともに外見が変わっていきますが、その微妙な変化に男は極めて敏感です。男にとって、自分の子どもを生んでもらえるかどうかは「死活問題」だからです。
 一般に、目が大きくて鼻が小さい女性は美しく見えますが、目が大きいとか、鼻が小さいというのは、幼い女の子の特徴だからです。そういえば、女性が男性に言い寄るときは、わざと子どもっぽい話し方をします。「若さ」が最強の武器だと知っているからでしょう。
 女性は男性の地位を重んじるので、男性は地位をひたすら求めますし、「要するに男は、若い娘がいいのよ」と知っている女性は、若さと美貌に命を懸けるのです。
 男性も女性も、異性を引きつけるためには、それなりに努力しなければなりません。しかし女性の場合、本人が望みさえすれば、結婚相手を見つけるのは、男性ほど大変ではありません。やはり、子育ての苦労は圧倒的に女性のほうが大変ですから、結婚相手を見つけるのは、男性よりもずっと楽になるのです。
 男性も女性も、苦労しているのは同じですが、その中身が全く違います。男女の違いは、苦しむ内容だけにはとどまりません。求める喜びも、違ってきます。

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