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万人の実相

 シリア政権に対する蜂起から2年たっても、内戦は激化して、泥沼と化しています。
 バシャル・アサド大統領は、自分の国の人々を、なぜ残虐に殺害し続けることができるのでしょうか。実は、バシャルは、もとは眼科医を目指す一般人でした。
 ハフェズ元大統領の次男として生まれたバシャルは、後継者とされた長男のバシルと違って、政治から離れ、イギリスに留学し静かに暮らしていました。
 ところが長男のバシルが交通事故死したために、急きょシリアに呼び戻され、シリアを治める術を学ばなければならなくなったのです。
 自分が大統領の後継者になるとは、青天の霹靂でしたが、2000年に父ハフェズが死去すると、一夜にして絶対的支配者となったのです。バシャルは、シリアを恐怖によって治める、父のやり方を繰り返すしかありませんでした。
「大統領」という「縁」がなく、医師になっていれば、子供にも暴力を振るうような、恐ろしいことはしなくて済んだのではないでしょうか。
  さるべき業縁の催せば、如何なる振舞もすべし  (『歎異鈔』)
「縁さえくれば、どんな恐ろしいことでもする親鸞だ」
との告白は、万人共通の実相にちがいありません。

死を正視して苦悩の根元を知る

 2月15日、直径17メートル、重さ1万トンの隕石が、ロシアに大接近しました。奇跡的に、隕石は地表から約20キロの地点で爆発したので、大惨事は避けられました。
 しかし23年後、2039年には直径300メートルの「アポフィス」が衝突する可能性が、わずかに残っているといわれます。もし衝突したら、その破壊力は、広島原爆2万倍です。
 23年後に、すべてが破壊されるかも知れないと思うと、今からお先真っ暗になりますが、たとえ隕石が落ちなくても、必ず最後は、死んでいかなければなりません。そんな真っ暗な未来があるから、現在が暗くなってくるのでしょう。
 死を正視して苦悩の根元を知り、それを断ち切ってはじめて、
「なんと生きるとは素晴らしいことなのか……」
「生きるとは、無上の幸せになるためであった……」と、人生の目的が鮮明に知らされるのです。

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