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『生の短さについて』セネカ

 アリストテレスが、人生究極の目的は「幸福」だと断言して以来、哲学者は真の幸福を求めてきました。しかし、いまだに決定的な答えはでていません。現代人はなお、幸福については五里霧中です。

 二千年前のセネカの手紙は、まるで今日に書かれたもののように思えます。幸福についての知識は、二千年間、進歩していないのかもしれません。
生の短さについて 他2篇 (岩波文庫)
セネカ
岩波書店
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●同上121頁より引用

 仕合わせに生活したいのは誰もみな望むところである。しかし人生を幸せにするのが果して何であるかを見定めんとすることには、誰もみな五里霧中の状態である。それだけに、幸福な人生に到達することは容易な業でないどころか、誰でも一歩道を誤れば、幸福な人生を求めて急げば急ぐほど、逆にそこから遠ざかってしまうばかりである。いわんや道が反対の方向に進みでもすれば、急ぐことすらその間の距離をいよいよ大きくすることの原因になる。
 それゆえ、まず根東におくべきことは、一体われわれの努力すべき目標は何か、ということである。(引用終わり)

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