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『反哲学的断章』人生に問題を感じるとき

反哲学的断章―文化と価値
ルートヴィヒ ヴィトゲンシュタイン
青土社
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「生きている」ということは、昨日から今日、今日から明日、明後日へと進んでいくということです。去年から今年、来年へと進んでいるということです。この間、年が明けたと思ったら、もうすぐ十一月です。どんな人も、死ななければなりません。
「生きる」ということは、「死に向かって進んでいる」ということです。嫌なことですが、これが現実です。
 やがて死ぬのに、なぜ生きなければならないのか。真面目に人生を考えた人ならば、誰もがぶつかる問題です。
 そんなことは少しも問題にならない人もあるでしょう。しかしウィトゲンシュタインは、『反哲学的断章』の中で、「人生に問題を感じない人は、なにか大切なこと、いや、もっとも大切なことが、みえないのではないか」と言っています(上記 訳書76頁)。
 自己をまっすぐ見ることが、真に哲学することでしょう。
「哲学の仕事は──建築の仕事のように多層なものだが──ほんらいは、むしろ人間そのものについての仕事である。人間の自己理解。」(同上 49頁)

『ラッセル幸福論』最も不幸なのはねたみ

ラッセル幸福論 (岩波文庫)
B. ラッセル
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 自分より幸せな人を見ると、吐き気がする「ねたみ」の心は、どんな人にもあるでしょう。しかし、この心こそ、人間を最も不幸にするとラッセルは警告します。「ねたみ」で身を滅ぼさないように、気をつけたいものです。

「総じて、普通の人間性の特徴の中で、ねたみが最も不幸なものである。ねたみ深い人は、他人に災いを与えたいと思い、罰を受けずにそうできるときには必ずそうするだけでなく、ねたみによって、われとわが身をも不幸にしている。自分の持っているものから喜びを引き出すかわりに、他人が持っているものから苦しみを引き出している。」(上記 訳書93頁)

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